不登校シンポジウム 「学校に行けない子の支援、どうしたらいい?」
こんにちは こころのかけはしの中澤です。12月13日に豊田市民会館で「特定非営利法人COM’ON FOR NIPPON(カモン フォー ニッポン)さん主催、愛知県教育委員会、豊田市教育委員会、日進市教育委員会、みよし市教育委員会後援の「不登校シンポジウムー学校に行けない子の支援、どうしたらいい?」に参加してきました。
豊田市民文化会館
会場の様子 参加費無料で定員120名 満席でした‼
シンポジウムの内容は、最初に豊田市、日進市、みよし市の教育長さんから各市の不登校支援の現状紹介が行われ、次に、千葉大学名誉教授 教育博士(東京大学)保坂亨先生の講演「思春期と学校教育」についてお話しされ、最後にパネルディスカッション「学校に行かない子の支援のあり方を考える」が行われました。
内容が濃いので、各市の取り組みは後日アップしていきます。現在…修論に追われているため アップが遅くなると思いますがご了承ください。
講演「思春期と学校教育」千葉大学名誉教授 保坂亨先生のお話し
オーストラリアの心理学者のジークムント・フロイト(1856~1939)は知っていますか?
上の図を見た事がありますか?これがフロイトが推定した意識と無意識の精神分析です。
人の心における意識と無意識の割合は氷山に例えると、意識が占める割合は1~3%、無意識の割合は97~99%だと言われています。
フロイトの精神分析を基に保坂先生が作成
この意識の段階の超自我を育てるために、日本の学校教育は集団的超自我を育てている。例えば…掃除など、家ではお家の方がやってくれても学校ではみんながやってるから自分もと自然に集団的自我が芽生えてくる。しかし、現在では、昭和時代の子どもが100%我慢していたとすると、現在の子どもはその半分の50%の我慢しかできない子が多い。また、思春期も10歳~18歳と幅広い中で、子どもの自立は多様な側面と長期化になっている。自立には身辺的自立、精神的自立、経済的自立がありますが、もっとも大切なのは身辺的自立で「自分のことを自分で出来るようにすること」例えば…爪切りや耳かき、自分で自分の洋服を決めるなど…家庭では、身辺的自立をはかれるように導いて欲しいと話していました。
最後に、不登校について2つの方向性についてお話しされ、①不登校は問題行動ではない。社会的自立とフリースクールとの連携が大事 ②学校復帰と未然防止にはリスクがあるそうです。
また、資料の中に、朝日新聞の2022年2月21日の記事が記載されており、そこで保坂先生は分からない思春期の子どもたちに対して大人ができることについて、子どもと距離を取ること。「分かる」という思い込みを捨てることが、第一歩だと話されていましたが…。自身が不登校渋りの子供たちと関わる中で、子どものことを知るには子どもの声に耳を傾ける姿勢、特に子どもに視線を合わせて、自分に興味がないことも、子どもから話を聞いて「そうなんだね~、先生始めて知ったよ。教えてくれてありがとう」と感謝の気持ちを伝え、もっとあなたのことを知りたいなとそんな気持ちが伝わるような振る舞いをすることが大切だと考えます。不登校支援策は様々であり、不登校の対応は支援する方の考えや思いで異なります。正解はないですが…試行錯誤しながらそれぞれの個に応じた支援方法を模索することが大切ですね‼